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映画 トムとジェリー 感想

何となく見てきたので感想を置いとく
面白くはなかったけど、まあまあ

元々ネタバレほどの話はないけど、一応ネタバレ注意

感想のポイントは3点
○調和しないのに馴染むアニメと実写
○主軸がよくわからんストーリー
○音楽の可能性に幻想を抱き続ける映画界

○調和しないのに馴染むアニメと実写
近年、CG技術が発達することによって、アニメ側のキャラをくっそ気持ち悪くしたりして実写に落とし込む形が一般化してきているかと思います。(ピカチュウ…)
まあ、気持ち悪いかはともかく実写に寄せることでフィクションと実写を融合する手法ですね。

今回のトムジェリは「実写に寄せない」を実践している作品になります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/96b2ebe6a9e71db899b29c677de05cc099c8ecbe

大体原作厨で大体実写化否定派になる自分としては、期待半分・不安半分ぐらいで観たんですが、ザーッとした感想として言うと思った以上に良かったです。

基本的にマジでアニメままで出てくるので違和感バリバリの存在なんですけど、①役者との呼吸?演技の合わせが良い ②アニメが動くと実写がまったく違和感なくそれに合わせた動きをする(トムジェリが暴れまわると、その動きに合わせて物が落ちたり破れたりする)
①も良かったんだけど、②はもっとすごかった。ホテルの一室で暴れ始めた2人(2匹)に合わせて部屋がどんどんメチャクチャになっていく様子が面白い。2Dキャラが現実世界にいる違和感があるのに、現実はまったくそれを否定しないかのように2人の動きに合わせて物理法則が当然のように起きていく。世界が2人を受け入れているような錯覚を起こさせる不思議な映像だった。(海外の3D技術半端ない)①に関しても同じことで、人語を理解するおかしな猫鼠をふつーに受け入れて話は進んでいく。

(書いてて思うけど、フィクションの肯定ってやっぱりフィクションの大前提だなって(現実にありえないことをあるという前提の元に話が作られるってことが創作の醍醐味だと言いたいようである))

少なくとも静止画で見ると浮きまくっている2人なんだけど、世界からは否定されていないこともあり、何か見てても違和感が残り続けるわけでもなく「まあ、こんなもんか」という具合に受け入れて自然に観れるぐらいには慣れていきました。

不満点は2度ほど差し込まれる喧嘩タイフーン?のシーン
ここだけは被害の大きさが現実的に見せられるのがキツイ
ホテルの目玉と言われるガラスはバリンバリンだし、結婚式はめちゃくちゃだし
アニメだから物が壊れても笑えるけど、現実で見るとうわ…って普通に引いちゃう感じだった。ここだけ被害の起き方が現実感がなかったのもあって、実写とアニメが融合してなかったかなー。

○主軸がよくわからんストーリー
実質的な主人公はケイラなわけだが、トムジェリをタイトルに持ってくるならその時点で間違いかと思う

じゃあケイラの話がしっかりしているかと言うとそうでもない。彼女はウソを誤魔化しながらそれなりに仕事をこなし、トムジェリに振り回されるだけで彼女の成長物語とかが展開されるわけでもない。

子ども向け作品だからお話はそれなりでも良いと思うけども、それにしては彼女に割く時間が多いので子どもは退屈だろう。ていうか子どもにいきなり見せるのが嘘つき女とかヤバイな。嘘だけならともかく明らかに人を貶めてる。同僚のテレンスも恨みがあるとはいえ、結構えげつない復讐で大惨事を引き起こすし。人の汚さを見せたかったのか…?

要素としてはよくある洋画の崩壊からの再起って感じだったけど、カタルシスが感じられず(使い方合ってる?)イマイチでした。

自分が大人だからそう感じたのだろうか、どうしても、
喋らないトムジェリ<ストーリーを展開する人間
に感じたので主軸がトムジェリには見えなかった。

○音楽の可能性に幻想を抱き続ける映画界
アナ雪辺りからなのか、前からか知らんけど印象的に曲をつけるやつ
今作もあります。ダメです。うるせぇ(直球)

曲を入れる構成にしておいて、売れた時の当たりを大きくしたいのは分かりますが、あんまり作品とマッチしてなかったかなーという印象なのでもうちょっと練って欲しかったかも。

ストーリー 微妙
演出 微妙
曲 微妙
CGすごいので2Dの組み合わせとして新しいものが見れたって感じ

以上。